7.洪水の対策として有効
常緑キリンソウは灌水設備が必要なく保水機能が高いため、水害の防止に貢献できます。
屋上緑化による集中豪雨時の都市型水害緩和効果


現在の都市構造では、貯水可能な土壌部分が少なく、コンクリートなどの部分が多いので貯水効果がないため、短時間の豪雨で水害の起きる「都市型水害」を招きやすくなっています。土壌は一時的に雨水を保水して徐々に流していく効果もあるのです。屋上緑化では、デッドスペースとなりがちな屋上部分を「土壌」として活用し、ヒートアイランド防止効果に加え一時的な雨水保水効果を利用し都市型洪水を防ぐ効果をもたらします。
・東京23区の面積 61,701ha → 内屋根面積は16,491ha
・耐火構造建物で屋上緑化が可能な面積は平均で77.6%
・屋上緑化可能面積は、東京23区で4,917haで、これは23区の全面積の約8%である。
ここからシュミレーションすると・・・
・緑化率50%の場合(約2,300ha)、東京23区の降雨量1mmを全てまかなうことができます。
・緑化率100%の場合(4,917ha)、東京23区の降雨量2mmを全てまかなえます。
・東京23区を全て緑化した場合(16,491ha)、東京23区の降雨量7mmを全てまかなえます。
神田川などの氾濫防止で建設された東京都・環状7号線地下調整池が対応可能な1時間あたりの雨量は50mmで、さらに10年後に5mmの増加対応が必要ですが、東京都23区の屋根面積の約70%を緑化すれば、低コストでヒートアイランド効果とともに豪雨対策10根後の目標値をクリアできます。
参考出典:東京都23区における屋根面積の実態把握と屋上緑化面積の推計 日本建築学会計画系論文集 NO581,Page83-88(2004.07.30) 都市緑化技術開発機構 特殊緑化技術開発研究会平成3年度報告書