4.薄層緑化で生育OK
常緑キリンソウは、土壌が3〜5cm程度の厚さと自然の雨で健全に生育します。薄層緑化は、荷重が60㎏/㎡以下で、土壌が薄く且つ軽量化された植生基盤が最大の特徴であり、建築物の積載荷重制限に関係します。土壌が3〜5cm程度の厚さで、用いられる植物は、セダム、芝、コケ、地被類に限定されます。キリンソウは、もともと海岸の岩場に生育するような植物で、わずかな土壌に樹木のようにしっかり根を張り、強風、豪雨に耐えてきました。薄層緑化でよく利用されるセダム類は根が浅く、強風での飛散や豪雨での流出が心配です。芝生は、土壌の制限があり、自動潅水装置による散水が必要となり、メンテナンスも増大します。昨今の異常気象による高温、大雨、強風などで「薄層型」の緑化において、雑草の問題、土壌の飛散・流出の問題が発生しています。